面配置法による設計

作りたい形を多角形でタングラムのように構成して、それを実現する折り紙設計法「面配置法」の概要と設計実例




[1608] 面配置法による設計  その1 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 02:37

面配置法は分子や一値性を使わないかわりに面配置図を用いる設計法です。
これは象に折れるはずの設計例です。ただこの象は、造形的には胴長であまり格好はよくないかも。

[1610] 配置法による設計  その2 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 19:33

1608の展開図の折線だけで折ったもの。
他の折りは一切行っていない。やっぱり胴長だった(涙

[1611] 面配置法による設計  その3 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 19:53

1608の面配置図です

[1612] 面配置法による設計  その4 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 20:00

面配置図とは。折りあがった時に表面に出る面を緑色で表し、それらの緑の面をつなぐための面を黄色で表した図です。面配置図は、一値性のない展開図を解析したり、設計したりするさいの、基本的で、強力な道具となります。

[1613] 面配置法による設計  その5 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 20:13

面配置図では、緑の面をつなぐための経路が、黄色の面で示されています。ここで重要なことは、「2つの緑面をつなぐための経路は、一つだけ決めればいい」ということです。

そして、話を非常に単純化して言えば、面配置図では、緑の面と黄色の面にさえ注目すれば十分な情報が得られるので、それ以外の白色の面についてはとりあえず考慮しなくてもよいのです。
(もちろんよい展開図にするためには緑の面と黄色の面以外の部分にも注意を払った方がいいのですが、それは後から考えればよいのであって、とりあえず白色の面については無視してもよいのです。)
この「緑の面と黄色の面にさえ注目すればよい」ということによって展開図の解釈が非常に単純になるのです。

[1614] 面配置法による設計  その6 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 20:44

ここから、具体的に、順を追って、面配置法の設計手順を述べていきます。

[1615] 面配置法による設計  その7 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 20:46

まず、象を設計するための、最初に作る面配置図を図1として次に示します。

[1616] 面配置法による設計  その8 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 20:47

図1。

最初に作る面配置図

[1617] 面配置法による設計  その9 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 21:03

1616の図1で、まず、最初に緑色の面の形と配置を決めます。

黄色の面については、この段階では全形を完全には決めなくてもよいのですが、大体の折線を決めて緑色の面同士の位置関係が狙い通りになるように調節します。
(実際には一気に緑面の配置をきめないで、部分的に緑面の配置をきめ、順次拡張するという方法もあるのですが、ここでは簡単のため、最初に一気に緑面の配置をきめる方法を説明します。)

円領域や帯領域を使ったことがある人は、頭の中で円領域や帯領域を考えて、各カド間の距離を適当に調節しましょう。

円領域や帯領域を使ったことがない人は、適当に、各カド間の距離を離しておくとよいでしょう。

この距離をどの程度とるかは、慣れるまではちょっと不安かも知れませんが、最初は適当でよいとおもいます。何回か設計をしてみれば、カド間をどのくらい離すとよいかは勘でわかります。

[1618] 面配置法による設計  その10 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 21:36

次に、緑と黄色の面配置を決めたあと、それ以外の部分の折線をつけます。

ひょっとしたら、
「緑と黄色の面配置を、その他の部分を無視して決めてしまったら、展開図全体の整合性は大丈夫なのか」
と不安になる方がいるかもしれません。

しかし、そんな心配は全くいりません。

(1)まず、緑と黄色の面配置を決めました。
(2)すると、それらの面から外部にでる折り線は半必然的に決まります。
(3)それらの折り線同士が緑と黄色の面以外の部分でぶつかる交点の場所も半必然的に決まります。
(4)そうすると、この交点が平面に折りたためるように新たな折り線が発生します。
(5)この新たに発生した折線の方向は、すでに決まっている緑と黄色の面にぶつからないように用紙の外周部へ向けていきます。
(6)以上の操作を繰り返し、各交点で実際に折りたためるような展開図を作っていけば、その展開図は全体として緑面の折りあがったときの配置が最初に狙ったとおりに実際に折りたためるのです。

ここで、注意すべきことは、一般に
「ある展開図の各交点が実際に折りたためるようになっていたとしても、その展開図が全体として折りたためるとは限らない」
という現実があるということです。したがって上記(6)は、厳密には成り立たないと不安になる方もいるかもしれません。

しかし、それでも別に心配する必要は実際にはないのです。
なぜかというと、”ある展開図の各交点が実際に折りたためるようになっていたのに、その展開図が全体として折りたためない”場合にもしぶつかってしまったとしても、それは、たいてい非常に容易な折り操作で回避できてしまうのです。
もし容易な折り操作で回避できなくても、そしたら折り線の発生を数ステップ戻ってやり直せばいいだけなので、実用上は別にたいした問題にはならないのです。

むしろ、そういう場面にぶつかったら、面配置設計法のノウハウ収集のひとつと思って喜ぶくらいでないと、折紙設計法マニアとは言えないのではないでしょうか。(ってオイ)

[1619] 面配置法面白そうですね。 投稿者:タト 投稿日:2006/05/16(Tue) 22:10

小松さんの作品のような作品を解析するのに役に立ちそうだと思います。その象もコマツライクな気がします。

実は僕も多角形の面と接続する襞部分に分けて三次元面を設計する手法を開発しています。今4OSMEに投稿中なので詳しくは(acceptされれば)論文に書くつもりですが…。

[1620] 面配置法による設計  その11 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 22:12

[1618]の手順によってできた展開図は、実際に折ったときの緑の面の位置関係が最初に狙った通りになるので、この点は安心なのですが、もう一つだけ、不安が残っています。

それは、「緑の面の位置関係が最初に狙った通りになるのはいいとして、それ以外の邪魔な面が緑の面の位置以外の場所にはみ出して造形が狙い通りにならない恐れはないのか?」ということです。

幸いなことに、この問題も比較的楽に回避できます。具体的には、緑面以外の面は実際に折ったときに、どれか一つの緑面の下に隠れるように部分的に確認していけばよいのです。これはあくまで部分的なチェックでよいのです。余計な面のはみ出しをチェックするのに、展開図を全体的にチェックするような面倒な操作は必要ないのです。

[1621] タトさん 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/16(Tue) 22:32

ご指摘のとおり、面配置法は小松さんや吉野さんの作品群が一値性では、どうしてもうまく解析できないため、どうしたらいいのだろうと考えた結果です。
宮島さんやモントロールさんの作品にも面配置法で解釈するとわかりやすくなるものがありますね。

個人的には面配置図は、横分子図に匹敵するパワーがあるのではと、期待しています(原理は違いますが...)。

実は僕も多角形の面と接続する襞部分に分けて三次元面を設計する手法を開発しています。
>今4OSMEに投稿中なので詳しくは(acceptされれば)論文に書くつもりですが…。

三次元面の設計ですか、面白そうですね。可能でしたら、いつか部分的にでもネット上で公開していただきければなどど、あつかましく思ったりしております。三次元となるとパラメータが増えて、かなり難しそうですがやっぱり、これからは三次元ですよねえ。いや、なんとなく。

[1622] Re:[1621] タトさん 投稿者:タト 投稿日:2006/05/16(Tue) 23:37

面を並べていく方法は縦分子を並べていくのに近い感覚がありますね。横分子+面配置図というのが強力かもしれません。

ところで目黒さんの手法だと緑色の部分が「折り線に囲まれたポリゴン」になっていますが、S太郎さんが多首鶴の展開図に使ったのと同じような方法で、「外から見える領域」を緑の面とする方法はいかがでしょう?こうすると黄色の領域が一値分子っぽい分子(黄色領域と緑領域の接する辺が一致する)になって考えやすくなります。

>可能でしたら、いつか部分的にでもネット上で公開していただきければなどど、あつかましく思ったりしております。
一旦論文の形にまとまったら何らかの形でウェブに載せようと思います。その時は解説のために、この掲示板もお借りしますね。(編注:後に「オリガマイザ」としてリリースされた)

[1623] タトさん 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/17(Wed) 22:32

>面を並べていく方法は縦分子を並べていくのに近い感覚がありますね。
>横分子+面配置図というのが強力かもしれません。

なるほど、いわれてみれば確かに面配置法は縦分子法と似た感じがしますね。概念の対応を考えてみれば面白そうですね。
横分子+面配置図は、私も強力な応用になると期待しています。特に蛇腹系とかにはうまく応用できそうな気もします。

>S太郎さんが多首鶴の展開図に使ったのと同じような方法で、「外から見える領域」を緑の面とする方法はいかがでしょう?
>こうすると黄色の領域が一値分子っぽい分子(黄色領域と緑領域>の接する辺が一致する)になって考えやすくなります。

外から見える領域を色分けするという方法もわかりやすさという点では有力だと思います。
ただ、「折り線に囲まれたポリゴン」である折紙原子をそのまま扱ったほうが、取り扱いやすさや拡張性で利がある、という気が現時点ではします。

面配置法では、ある作品の前半部の面配置と、別の作品の後半部の面配置を合成するというような操作が簡単にできる(基本的には2つの部分の面配置をつなげて置くだけですから)のですが、こういったところに「折り線に囲まれたポリゴン」である折紙原子をそのまま扱うことによる取り扱いやすさがでていると思います。
とはいうものの、「外から見える領域」を色分けする方法も確かに面白そうですね。

”一値性のある展開図”をあえて面配置法で解析して、”一値性のない展開図”とおなじ土俵で比較してみるのも面白いと思うのですが、こんなときに「外から見える領域」を色分けする方法で何かわかるかもしれませんね。

>一旦論文の形にまとまったら何らかの形でウェブに載せようと思います。
>その時は解説のために、この掲示板もお借りしますね。

それは楽しみです。ぜひこの掲示板も使ってやってください。

[1624] 面配置法による設計  その12 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/17(Wed) 22:42

面配置法による設計を進めるには、「面配置法による設計  その11」のように、緑面以外の部分が緑面の下に隠れるように意識しつつ、「面配置法による設計  その10」の手順を実行していきます。

これから実際に、[1616]の図1の設計を進めてみます。

[1625] 配置法による設計  その13 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/17(Wed) 22:45

緑面以外の部分が緑面の下に隠れるように意識しなくてはいけないので、図1の牙の周囲や前足の周囲での折り線は限定されます。それを次に図2に示します。

[1626] 面配置法による設計  その14 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/17(Wed) 22:52

図2
牙の周囲や前足の周囲に折り線をつけました

[1627] 面配置法による設計  その15 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/17(Wed) 22:57

緑面以外の部分が緑面の下に隠れるように意識するので、たとえば前足の周囲に次に示す図3のような折り線はつけません。図3の折り線では、ピンク色に染めた原子の一部が、前足の緑面からはみ出て折られてしまうので、これはまずいのです。

[1628] 面配置法による設計  その16 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/17(Wed) 23:03

図3
前足周囲の折り線がまずい例

[1634] 面配置法による設計  その17 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/19(Fri) 23:51

いままで、象の展開図をもとに面配置法を書いてきましたが、例としては、ちょっと、象はごちゃっとしているので、ここで、話を切り替えて、全くあらたに、適当な四足動物を作ってみようと思います。

[1635] 面配置法による設計  その18 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 00:00



[1636] 面配置法による設計  その19 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 00:05

[1635] のように、最初につくる形が、作品の印象を決めますので、非常に重要なのですが、ここでは、説明用のモデルとして、とりあえず適当に作っておきました。
さて、このモデルを面に分解してみましょう。

[1637] 面配置法による設計  その20 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 00:17

[1636]の話を進める前に、ちょっとここで、象の展開図に戻って約束ごとを定義しておきましょう。

[1638] 面配置法による設計  その21 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 00:18



[1639] 面配置法による設計  その22 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 00:24

タトさんから、表面に見える部分と見えない部分で区別するのはどうか。というお話がありましたが、これは、かなり有効な方法だと思います。
そこで、状況に応じて、[1638]のように緑面でも、他の緑面の下になって見えない部分を青緑色で示すようにしてみます。

[1640] 面配置法による設計  その23 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 00:30

そうすると、面配置設計のはじめに緑面を定義する場合でも、たとえば[1638]のように緑面の輪郭のうち青緑色の部分の輪郭は、はじめのうちは未定でもかまわないことになります。

青緑色の部分は直接は見えないので、設計の進行に応じて、都合のいいように変えてもよいというわけです。

[1641] 面配置法による設計  その24 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 00:32

これらの約束事をふまえた上で、[1636]の設計に戻って進行させていきます。

[1642] 面配置法による設計  その25 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 00:34

[1635]の折りあがり予定図は、次のような緑面に分解できます。

[1643] 面配置法による設計  その26 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 00:45



[1644] 面配置法による設計  その27 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 00:55

続いて[1643]の各面を正方形用紙の上に配置していきます。 この配置のさい、面と面の間隔をどうするかですが、この間隔にはちょっとした慣れがいるかもしれません。不安な場合は、とりあえず十分な間隔を取っておくようにしましょう。 この緑面の配置の仕方も展開図の良し悪しを決める重要なポイントですが、ここでは、特に細工はせずに、面と面の間に十分な間隔を取ることだけを意識してぱぱっと配置してしまいます。

[1645] 面配置法による設計  その28 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 01:16



[1646] 面配置法による設計  その29 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 01:31



[1647] 面配置法による設計  その30 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 01:36

細かいことを言うと、この段階で、頭部の緑面を、頭の面と首の面の2つにわけたり、胴体の緑面を、胸の面と腹の面の2つにわけたりすると、展開図も楽にできますし、造形的にも面白いことが多々あるのですが、ここでは、あえてそういった工夫はせず、単純に単純に設計を進めていくことにします。

[1648] 面配置法による設計  その31 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 02:00



[1649] 面配置法による設計  その32 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 09:45

[1648] の図では、用紙に格子線を描いて、その交点に緑面の頂点を置くかのような配置をしていますが、これは、図を書きやすいようにこうしているだけで、実際には緑面の頂点を格子線の交点上に置く必要はありません。緑面を置く位置や、その傾き具合も完全に自由に決められます。

また、緑面の頂点での角度が22.5度の倍数系になっていますが、この角度も図を書きやすいようにこうしているのであって、実際には任意です。
ただ、角度を量子化(基準とする角度を決めて、その倍数系を使うという意味です)すると、あとあとの折り易さなど利点も多いので、そこは好みの問題かと思います。

[1650] 面配置法による設計  その33 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 11:34



[1651] 面配置法による設計  その34 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 12:03

なにはともあれ[1648]の面配置で設計を続けていきます。
緑の面の配置配置は決まりましたので、次は緑の面をつなぐ黄色の面を発生させます。

まず、頭の緑の面と、胴の緑の面とをつなぐ黄色の面を発生させてみましょう。そのさいに考慮すべきことを次の図に示します。

[1652] 面配置法による設計  その35 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 12:08



[1653] 面配置法による設計  その36 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 12:20



[1654] 面配置法による設計  その37 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 12:39



[1655] 面配置法による設計  その38 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 13:05

もちろん、[1652]の図の2本の直線をあわせる折線のつけ方は、いくらでもあります。[1654]の結果はその中のもっとも単純な例になっています。

ただ、ここには重要なポイントがあります。それは、
2つの緑の面の間をつなぐ経路に存在する、黄色の面の数は奇数である
ということです。

たとえば、[1654]の図では、頭の緑の面と胴の緑の面の間の経路にある黄色の面の数は1個ですので、奇数になっています。このことは、設計を進めるさいはしっかり意識しておく必要があります。

[1656] 面配置法による設計  その39 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 13:34

次に、胴の緑の面と、後足の緑の面とをつなぐ黄色の面を発生させてみましょう。
そのさいに考慮すべきことを次の図に示します。

[1657] 面配置法による設計  その40 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 13:48



[1658] 面配置法による設計  その41 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 14:05

[1657]での、胴の緑の面と後足の緑の面をつなぐ黄色の面の配置パターンもいくらでもあります。あまり、くどくど考えていてもしょうがないので、ここでは、ぱっぱっと決めていきましょう。

なお、人によっては、
「こんなこといちいち考えるより、ペーパークラフトのように、面配置図から必要そうなところだけ切り取って、それを折ったら、黄色い面なんて簡単に決められるだろうに。」
と考えたりするかもしれません。

それも非常によい方法で、実を言えば、黄色い面の配置などは、実際に面配置法で創作をするときは、あれこれ考えずに面配置図を折ってしまえばそれで決められるところなのですが、ここでは、まあ,せっかくなので最初から最後まで、紙を折ることなしに設計を進めてみたいと思います。

[1659] 面配置法による設計  その42 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 14:35



[1660] 面配置法による設計  その43 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 14:38

引き続き、後足の緑の面と尾の緑の面をつなぐ黄色の面の配置パターンを発生させてみましょう。

[1661] いつもながら 投稿者:タト 投稿日:2006/05/20(Sat) 15:14

凄いペースですね。黄色の部分の折り線が22.5度系になっているのが楽しみです。ほかの折り目と上手く適合してくれるのでしょうか?

[1662] タトさん 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 15:41

この設計例はリアルタイムで設計をしていまして、少し進めてはアップして、またすこし進めたらアップしていたりしますので、結構楽といえば楽ではあるのですが、最後にほんとにちゃんと折れるかはまだ確認していませんので、微妙に不安だったりはします。
それなりの距離をとって面配置をしたので、大丈夫のはずではあるのですが。

>黄色の部分の折り線が22.5度系になっているのが楽しみです。
>ほかの折り目と上手く適合してくれるのでしょうか?

設計例としては22.5度系を全く無視した任意角を使ったほうがわかりやすいかな、などと思ったりもしたのですが、やっぱり22.5度系のほうが楽なので、自然と使ってしまいました。

ほかの折り目の適合に間しては、緑の面間の間隔が十分であれば、安心して折れるので、この例でも多分大丈夫だと思います。

[1663] 面配置法による設計  その44 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 15:44



[1664] 面配置法による設計  その45 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 15:59



[1665] 面配置法による設計  その46 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 16:04

次に、前足の緑の面と胴の緑の面をつなぐ黄色の面の配置パターンを発生させてみましょう。

[1666] 面配置法による設計  その47 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 16:23



[1667] 面配置法による設計  その48 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 17:36

[1666]での、前足の緑の面と胴の緑の面をつなぐ黄色の面の配置パターンもいろいろありますが、ここでは、あとの折りやすさを考えて、次のようなパターンを考えてみました(しかし、ちょっとよくばってしまったかも、、、)。

[1668] 面配置法による設計  その49 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 17:37



[1669] 面配置法による設計  その50 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 17:44

とりあえず、緑の面と黄色の面の大まかな面配置が決まったので次の段階に進みます。

次は、前足と後足のカドが細く折れるように各カドの周りに22.5度系で折り線を発生させます。

[1670] 面配置法による設計  その51 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 20:44

ここで、今までの図では、ちょっと線の方向とかが不正確なので、次の図のように、二倍に拡大して、折り線を青の細い線で表すようにしてみます。

[1671] 面配置法による設計  その52 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 20:46



[1672] 面配置法による設計  その53 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 20:48

[1671]の図で、前足と後足のカドが細く折れるように各カドの周りに22.5度系で折り線を発生させると次の図のようになります。

[1673] 面配置法による設計  その54 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/20(Sat) 20:54



[1674] 面配置法による設計  その55 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 10:02

[1673]までの段階で、面配置法による設計の基本的な折線の発生は終わりました。あとは、これまでに発生させた折線をそのまま生かして、用紙の残りの部分をどう折るかという段階に移ります。

折紙の創作になれた人は次のように思うかもしれません。「あとはもう実際に紙をこねくりまわして折れば折れるよね。はい、終了」と。
実際のところそれでもいいのですが、というか、むしろ場合によっては、そのほうが効率がよかったりするでしょうが、ここでは、ともかく実際に折ることはしないで、最後まで展開図を作っていくことにしましょう。
そのために必要な考え方などを以下で述べてみます。

[1675] 面配置法による設計  その56 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 10:16

まず、今まで緑色の面と黄色の面の位置をだいたい決めたわけですが、今後は、この位置を基本的には動かさないようにしましょう。

もちろん設計の後半の段階でも、緑色の面と黄色の面の位置を柔軟に変えていってよりよい展開図を探っていく、というやり方もあるのですが、ここでは話を単純にするためにともかく、今まで決めた緑色の面と黄色の面の位置は今後の設計操作では固定するということにします。

すると、いま考えている展開図が2つの独立な地域に分割されて、以後の設計では、それぞれの地域で独立に折線をつけていけばよい。ということがわかります。

つまり、以後の操作では展開図全体をまとめて折線を考える必要はなく、分割された地域ごとに考えていけばよいわけです。

[1676] 面配置法による設計  その57 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 12:28



[1677] 面配置法による設計  その58 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 12:37

まず、
頭-胴-前足-地域
に折線をつけていきましょう。

そのために知っていると便利なことを次に説明します。

[1678] 面配置法による設計  その59 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 12:42

普通は、設計される展開図は平面に折りたためることを目標としています。そのため、面配置設計法でどんどん折線をつけていく場合でも、その折線たちの交差点では平面に折りたためるための 条件をみたしている必要があります。その条件を以下に示します。

[1679] 面配置法による設計  その60 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 13:19



[1680] 面配置法による設計  その61 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 13:39



[1681] 面配置法による設計  その62 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 13:55

[1680]では、交点の周りの折線の数が4本でしたが、これが6本や8本に増えていっても、一つおきの角度の和を求めると180°になるということはそのまま成り立ちます。(編注:いわゆる「川崎定理」)
(細かいことを言えば、更に「交点の周りの角加減値が0になる。」と定義しなおせば、交点の全角度が360°以外の時にも成り立つようになるので、立体表面の頂点部にも適用できるようになるのですが、ここでは関係ないので省略します。)

しかし、交点に集まる折線の数が4でなりたった、「谷折線をはさんだ∠Cと∠Dの和が180°以下になる」という法則に対応するほうは、交点に集まる折線の数が6以上になると途端に複雑になって、すっきりとした定義はなかなか見つからないようです。

[1682] 面配置法による設計  その63 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 14:08

これから、面配置図をもとに、次々と折り線を発生させていくわけですが、その際は、[1679]と[1680]の事を意識しながら進んでいきます。といっても、「[1679]と[1680]の内容を全部意識するのは大変だ」と思われる方もいるかもしれません。しかし心配には及びません。

とりあえず、[1679]と[1680]の内容の中でも、

「交点に集まる折線の数は偶数」

ということと

「∠A+∠C=180°」

ということだけ意識していれば大抵大丈夫です。これで間に合わない事態が生じたら、そのときは、実際に問題になっている交点の周りだけ、実際に折ってみれば解決方法はすぐに、見つかります。

もちろん、この二つの法則さえ意識するのが面倒だと思う人は、何も考えず、とりあえず交点の周りだけ実際に折ってみればよいということは言うまでもありません。

[1683] 面配置法による設計  その64 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 14:17

ここまでで、面配置図に折り線を発生させるために必要な準備は整いましたから、これから実際に[1676]の展開図に、折り線を発生させていきます。

まず、頭-胴-前足-地域 において、折り線を発生させてみます。

[1685] 面配置法による設計  その66 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 15:20



[1686] 面配置法による設計  その67 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 15:29

2本の折線が交差したら、そこから偶数本の折線が新たに発生します。ここでは簡単のために、
2本の折線が交差したら、そこから2本の折線が発生する。
と考えておきましょう。

この新たに発生する折線はどのような方向に発生するでしょうか。

次の図で考えてみましょう。

[1687] 面配置法による設計  その68 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 18:28/span>



[1688] 面配置法による設計  その69 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 18:36

[1687]でみたように、2つの既存の折線の交点から発生する新たな2本の折線の方向はいろいろと変えられます。
そこで、折紙設計者は自分の望ましい方向に折線の向きを調整していきます。
また具体例を続けてみていきましょう。

[1689] 面配置法による設計  その70 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 18:55



[1691] 面配置法による設計  その72 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 19:09



[1692] 面配置法による設計  その73 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 19:22



[1693] 面配置法による設計  その74 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 21:30



[1694] 面配置法による設計  その75 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 21:40

さきほど、[1687]では、2本の既存の折線が交差した場合の、新たな折線の発生の様子をみてみました。

今度の[1693]では、3本の既存の折線が交差するということがおきています。
この場合は、どのように新たな折線が発生するかを次にみてみましょう。

[1695] 面配置法による設計  その76 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 22:23



[1696] 面配置法による設計  その77 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 22:38

[1687]と[1695]を見比べると、既存の2本の折線が一点で交差する場合と、既存の3本の折線が一点で交差する場合では、新たに発生する折線の性質が全然ちがうことがはっきりします。

このことを念頭におきつつ、[1692]の図をもう一度思い出してみてください。

[1692]では、既存の2本の折線の交差点に、一工夫として、その近くにあった方向を変えうる赤の折り線を、わざわざぶつけて、3本の折線が交わる交差点を作っていました。

なぜ、そんなことをしたかというと、2本の折線を交差させただけだと新たに2本の折線が発生するので、考慮すべき折線の総数は変わらないのですが、3本の折線を交差させたとすると、新たに1本の折線しか発生しないので、結果として、考慮すべき折線の総数は2本減るのです。
したがって、展開図の操作もその簡単になるのです。
このように既存の3折線が交わる交点を意識して発生させていくということは、面配置設計法における、重要な技法なのです、

[1697] 面配置法による設計  その78 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 22:48

[1696] では、
「既存の3折線が交わる交点を意識して発生させていくことは重要な技法」
と書きましたが、 もちろん、この技法を使うか使わないか、また使うとしても、どの段階で使うかは、折紙設計者の自由です。場合によっては、この技法をあえて使わないほうが美しい展開図が得られることも多々あります。

でも、とりあえず何でもいいから、展開図を作ってしまいたいという場合は、この技法はたいそう役に立ちます。ぜひとも活用していただきたい技法の一つといえます。

[1698] 面配置法による設計  その79 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 22:52

これからまた、具体例の折紙設計を[1693]に続けて進めていきましょう。

[1699] 面配置法による設計  その80 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 23:06



[1700] 面配置法による設計  その81 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 23:15



[1701] 面配置法による設計  その82 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 23:28



[1702] 面配置法による設計  その83 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 23:35



[1703] 面配置法による設計  その84 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 23:41



[1704] 面配置法による設計  その85 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/21(Sun) 23:52



[1706] 面配置法による設計  その86 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 20:41

ここで、ちょっと立ち止まって、いま進めている折線付けの操作に、どのような感覚が伴っているか、確認してみましょう。

[1707] 面配置法による設計  その87 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 20:42



[1708] 面配置法による設計  その88 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 20:59

[1691]の段階では、頭-胴-前足-地域内の考慮すべき折線の数は9本でしたが、[1704]段階では、考慮すべき折線の数は3本にまで減っています。

これは、まず途中の[1693]で、3本の折線を一点で交差させるという操作で、考慮すべき折線の総数を2本減らし、

次に[1701]で、隣り合う方向可変の折線どうしを一致させるという操作で、考慮すべき折線の総数を2本減らし、

更に[1703]で、やはり、隣り合う方向可変の折線どうしを一致させるという操作を行い、考慮すべき折線の総数を2本減らした
結果です。

つまり、考慮すべき折線の総数が最初の[1691]の段階での9本から、2本+2本+2本の計6本分少なくなって、[1704]段階では3本にまで減っていったのです。

[1709] 面配置法による設計  その89 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 21:44

[1708]のようなことを、くどくどと書いているのはなぜかといいますと、しつこくなりますが、

「展開図に折線をつけていくとき、考慮すべき折線の数を適宜減らしていく」

という感覚は、とりあえず展開図を書き上げるという目的のためには、とても重要で便利な感覚だからです。

今まで展開図上に折線をかき足していくという操作をやったことがない人にとっては、いま取り扱っている設計例の展開図でも、
「なかなか折線をかき足していくのは大変そうだ。」
と感じてしまうかもしれません。

しかし、実際はそんなことはないのです。何回も同じ事を言うようですが、
「展開図に折線をつけていくとき、考慮すべき折線の数を適宜減らしていく」
という感覚さえ身についていれば、展開図に折線をかき足していくという操作は、どなたでも簡単、確実にできる操作なのです。

いうまでもないこととは思いますが、これは取りあえず折れる展開図を作るという意味では簡単だということでありまして、折紙としてさらに上質で美しい展開図を作るためには当然ながら、経験とか美的センスとか職人的な技も必要になるでしょう。

でも、最初のうちは、そういう折紙作品としての良し悪しは問わずに、
「取りあえずどんな仕上がりでもいいから面配置設計法をやってみようか」
ということであれば、面配置設計法で展開図に折線をかき足していくということは本当に簡単で、パズルゲームのような楽しさがあるのです。
ほとんどテトリスやマインスィーパーをやる感覚で、展開図に折線をかき足していくというパズルは解けるのです。

むしろ、紙は折らなくていいから、展開図を作り続けていたいと思うくらいに...

[1710] 面配置法による設計  その90 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 21:50

これからまた、具体的な設計例を[1704]に続けて進めていきましょう。

[1711] 面配置法による設計  その91 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 23:00



[1712] 面配置法による設計  その92 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 23:05



[1713] 面配置法による設計  その93 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 23:11



[1714] 面配置法による設計  その94 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 23:27

とりあえず、[1713]の段階までで、頭-胴-前足-地域内の折線をつけ終わりました。

緑の面の下の他の面がかくれるかなどを考えると少々不満ですが、それはちょっとした変形で解決できそうなので、あまりきにしないことにしましょう。

ただ、22.5度系が崩れているのはもったいないような気もします。

この22.5度系の崩れは[1703]以降でおきているので、一旦[1703]の図に戻って折線をつけなおしてみます。

[1715] 面配置法による設計  その95 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 23:31



[1716] 面配置法による設計  その96 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 23:36



[1717] 面配置法による設計  その97 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 23:41



[1718] 面配置法による設計  その98 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 23:45



[1719] 面配置法による設計  その99 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 23:49



[1720] 面配置法による設計  その100 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/22(Mon) 23:53

[1719]の段階までで、22.5度系で頭-胴-前足-地域内の折線をつけ終わりました。
[1719]のほうが[1713]より折線のめやすがはっきりしているので、今回は[1719]の方を採用してみます。
引き続いて、前足-胴-後足-地域内の折線をつけていきましょう。

[1721] 面配置法による設計  その101 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 19:39

前足-胴-後足-地域の折線は、数が多く、少しごちゃごちゃしているので展開図を2倍に拡大して使うことにします。

この例の前足-胴-後足-地域に折線をつけるのは少し難しいかもしれません。パズルが好きな方は是非、ご自身でもチャレンジしてみて下さい。

大抵の場合の面配置法での折線づけは、この例の前足-胴-後足-地域に折線をつけるよりも簡単ですから、この例に自力で折線をつけられる方は、面配置設計法を楽に実行することができると思います。

[1722] 面配置法による設計  その102 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 19:41



[1723] 面配置法による設計  その103 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 19:55



[1724] 面配置法による設計  その104 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 20:19



[1725] 面配置法による設計  その105 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 20:37



[1726] 面配置法による設計  その106 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 20:48



[1727] 面配置法による設計  その107 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 21:15



[1728] 面配置法による設計  その108 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 21:25



[1729] 面配置法による設計  その109 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 21:31



[1730] 面配置法による設計  その110 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 21:40



[1731] 面配置法による設計  その111 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 21:51



[1732] 面配置法による設計  その112 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 22:09



[1733] 面配置法による設計  その113 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 23:02



[1734] 面配置法による設計  その114 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 23:15



[1735] 面配置法による設計  その115 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 23:38



[1736] 面配置法による設計  その116 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 23:47



[1737] 面配置法による設計  その117 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 23:35



[1738] 面配置法による設計  その118 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 23:51



[1739] 面配置法による設計  その119 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/23(Tue) 23:54



[1740] 面配置法による設計  その120 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 00:09



[1741] 面配置法による設計  その121 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 19:36



[17420] 面配置法による設計  その122 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 19:58



[1743] 面配置法による設計  その123 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 20:35



[1744] 面配置法による設計  その124 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 20:49

[1743]では、微小な誤差を無視した折線付けをしましたが、これについて気にいらないと思われる方もいるかもしれません。

しかし、ここで、誤差を無視するにあたっては、誤差を無視しない正確な折線付けもしてみて、誤差を無視した場合と無視しない場合とで、折線パターンの違いが微小で局所的な範囲におさまることを確認した上で、誤差を無視しています。

誤差が局所的な範囲におさまって十分にコントロールできる場合は積極的に誤差のある折り方を採用したほうが、個人的には、面白いのではと思ったりします。

[1745] 面配置法による設計  その125 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 21:02



[1747] 面配置法による設計  その127 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 21:21

とりあえず[1746]で展開図はできました。

これを、このまま折ってもいいのですが、この展開図、かなり折りにくそうです。

ただ単に展開図を作るという当初の目的はここで完了しましたが、せっかくですので更にこの展開図を洗練化して改良してみましょう。

[1748] 面配置法による設計  その128 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 21:40

これからは、緑の面の配置も適宜動かしていきます。

[1749] 面配置法による設計  その129 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 21:48



[1750] 面配置法による設計  その130 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 21:57



[1751] 面配置法による設計  その131 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 22:03



[1752] 面配置法による設計  その132 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 22:42



[1753] 面配置法による設計  その133 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 22:55



[1754] 面配置法による設計  その134 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/25(Thu) 23:06



[1755] 面配置法による設計  その135 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/26(Fri) 20:14



[1756] 面配置法による設計  その136 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/26(Fri) 20:24



[1757] 面配置法による設計  その137 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/26(Fri) 20:33



[1758] 面配置法による設計  その138 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/26(Fri) 21:49



[1759] 面配置法による設計  その139 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 00:04



[1760] 面配置法による設計  その140 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 00:14



[1761] 面配置法による設計  その141 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 00:23



[1762] 面配置法による設計  その142 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 00:44



[1763] 面配置法による設計  その143 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 01:04



[1764] 面配置法による設計  その144 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 01:22



[1765] 面配置法による設計  その145 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 01:45



[1766] 面配置法による設計  その145 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 02:06



[1767] 面配置法による設計  その146 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 10:47



[1768] 面配置法による設計  その147 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 11:29



[1769] 面配置法による設計  その148 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 11:46



[1770] 面配置法による設計  その149 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 12:04



[1771] 面配置法による設計  その150 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 12:08

あとは[1770]の展開図を実際に折ればよいのですが、念のために、完成した展開図を簡単にチェックしてそれから折ることにしましょう。

[1772] 面配置法による設計  その151 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 20:32

面配置法の基本的な考え方は、
造形上重要な緑の面と、それらの緑の面同士を連絡しその位置関係を決める黄色の面の配置および形を変えなければ、展開図の他の部分はどう折っても、折りあがりの外見は変わらない
ということです。

ここまで、例として展開図を作ってきましたが、[1726]までは、緑の面も黄色の面も変化させていませんが、[1756]から[1757]などでは、胴の緑の面と後足の緑の面を連絡する黄色の面が少し変化しています。
そのため、最終的な折り上がり形が、どの程度影響を受けたかチェックしてみました。

その影響は、僅かに胴が長くなっただけのようです。(展開図の背景の水色の升目の一辺を1とすると、だいたい0.3くらい胴が伸びたようです)
この影響は小さくてほとんど気づかないレベルですし、また、この展開図ではもし必要なら胴を短く変更することは簡単なことですので、結局のところ、この展開図の洗練化過程で、黄色の面を少し変えたことは出来上がり形に影響をほとんど与えないと考えられます。

[1773] 面配置法による設計  その152 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/27(Sat) 20:46

あとは実際に展開図を折ります。
その際にもしかすると軽微な折りの変更や追加が必要になるかもしれません。しかし、それはさほど問題になるようなものではありません。パズルでも楽しむつもりで展開図折りを適当に折っていきましょう。

[1774] 面配置法による設計  その153 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/28(Sun) 10:46



[1775] 面配置法による設計  その154 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/28(Sun) 10:47



[1776] 面配置法による設計  その155 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/28(Sun) 11:11

[1775]では、黄色い面をいじってしまった影響で、折り上がりの形が、最初に描いた図とくらべて、ちょっと胴長のような気がしますが、ここは簡単に修正できるところなのでよいことにしましょう。

この例のように面配置法では最初にこれを折ろうと思って描いた図と同じ折り上がり形が得られます。

もし最初に描いた図がカッコ良かったら、その形は面配置法を使えば必ず折紙で再現されるはずです(面配置法を使わなくても再現できるでしょうが)。がんばって、カッコ良い形を折紙に実現しましょう。

もし最初に描いた図がカッコ悪かったら、いくら展開図をきちんと作っても、というか、展開図をきちんと作れば作るほど、折り上がり形は最初に描いた図どおりのカッコ悪いものになります。

このように、面配置法による設計では最初に描く図の良し悪しが非常に重要です。「いかに折紙的に美しい形を想像できるか。」ということが面配置法による設計では最も強く問われるのです。

[1777] 面配置法による設計  その156 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/30(Tue) 20:14

面配置設計法は各パーツの位置を正確にコントロールできます。
したがって面配置設計法は、各パーツの微妙な配置の違いが大きな問題となるテーマに応用した場合にうまく機能してくれます。

各パーツの微妙な配置の違いが大きな問題となるテーマの最たるものとして若い女性の顔があげられるでしょう。
若い女性の顔は折り紙のテーマとしては難しいものだと思いますが、それに面配置法を応用した例を次にアップします。

[1778] 面配置法による設計  その157 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/30(Tue) 20:16



[1779] 面配置法による設計  その158 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/30(Tue) 20:25

[1778]の作例は、顔本体は不切A4コピー用紙1枚で、髪の部分はティッシュペーパーを適当に丸めたものです。
なぜ不切正方形一枚折にしなかったかというと、私が使用しているプリンターがA4までしか印刷できなかった都合です。

[1780] 面配置法による設計  その159 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/30(Tue) 21:13

[1778]の面配置図を次にアップしておきます。用紙効率が悪いのですが、顔を折る場合は余計なしわを表面に出しにくいのでつらいところです。

[1781] 面配置法による設計  その160 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/30(Tue) 21:14



[1782] 面配置法による設計  その161 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/05/30(Tue) 21:18

なお、[1781]の展開図は、周辺部の折線は抜けていたりして、適当な部分があります。

[1783] 面配置法による設計  その162 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/06/01(Thu) 00:02

面配置法を顔に応用すると、いろいろな可能性がでてきます。

似顔折紙などに面配置法は便利な道具となるでしょう。

また、面配置法は面配置図という簡明な二次元情報を根底に持っていますので、いろいろな操作を数値に基づいて表すことができます。
このことを利用すれば、たとえば、お父さんの顔の面配置図とお母さんの顔の面配置図を作って、両者の面配置を混ぜ合わせて子供の面配置図を作るというようなことも可能になってきます。

さらに大きな可能性として、顔を部品化して、人物造形のパーツとして使うことが考えられます。

[1784] 無題 投稿者:タト 投稿日:2006/06/02(Fri) 20:45

一つ完成ですね。こういう自動的なところもあり、直感的な処理も入るプロセスは非常に説明がしづらいので大量の画像とあわせた説明があるのでわかりやすいです。

[1778]の造形は仕上げをしてみて初めて顔の雰囲気が分かるので面の配置自体が難しそうな気がしました。顔の造形を面で扱うのは高い可能性があると思います。

[1786] タトさん 投稿者:めぐろ 投稿日:2006/06/03(Sat) 01:45

>自動的なところもあり、直感的な処理も入るプロセス

面配置さえ決めてしまえば、あとは、展開図の良し悪しさえ問わなければある程度自動化できるかな、とも思うのですが、良い展開図にしようと思えば思うほど、人間的な勘が決定的になるみたいですね。

ある意味、この系統の創作法で、人間的な勘とかセンスを磨きあげたのが吉野さんや小松さんの創作法で、そのような創作法から自動化できそうなところを取り出して強調したのが面配置設計法かと思います。
実際、面配置法は小松さんの方法論を相当参考にしていますし。

>顔の造形を面で扱うのは高い可能性があると思います。

そうですね。面配置法で新しいことをなにかやろうとすれば、人の顔の似顔絵的な特徴を折紙に取り込むことがかなり面白そうなきがします。また面配置設計法は[1781]の展開図のように、用紙の周辺部を使わないで、顔とかの構造を折るのに向いていますので、用紙内部から人でも動物の顔でも何か折りだしたいようなときによいような気がしますが、どうなんでしょうかね。


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