具体的な種をモチーフにしてはいませんが、タテハチョウの仲間のイメージが主に反映されています。
いわゆる昆虫少年であった私ですが、標本作りには全くというほど興味が向かず、野外や飼育箱で観察することが好きでした。図鑑に関しても、標本写真やイラストレーションのものよりも生態写真ばかり眺めていたものです。このチョウの翅の造形はそんな志向の表れかもしれません。この形状では後翅と腹部が接しているために一体化して折り出すことができ、正攻法では難しい細い翅の根元を無理なく表現できているところも技術的なポイントと言えるでしょう。