カタツムリの殻としては不自然な形ですが、この作品の場合、その不自然さがデザインのポイントとなっています。それが「折り紙の箱」という文脈を借りることで、折り紙造形としての自然さへと逆転する面白みを感じます。この面白みを強気に出すならば、箱側面の斜めの折りをせずに直方体そのままで……との考えも浮かびますが、さすがにそこまで極端にはできず。
終盤の立体工程のために、折り図制作ではいつもと勝手の違う作業に苦心させられましたが、それもまた楽しいものでした。