蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング

「神谷パターン」研究・その1




[1047] クモ6 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/20(Thu) 02:51

左図の上側は、[1041] のクモ5の図下側に方形領域が干渉しているところをとり出したものである。これは長さ8の足の方形領域が2つあって、それらが干渉しているわけであるが、さらにこの2つの足の領域の間には幅1の帯領域も入るので、実際に折れるようにするには、とりあえず左図の下側のように変形してみるとよい。
ところで、領域が干渉しているのにちゃんと折れるか不安に感じる人もいるかもしれないが、干渉しているのはカドの領域として方形領域をとっているからであって、カドの領域を円領域に取り直せば干渉はしていないので、工夫すれば折ることは可能なのである。このような工夫は神谷氏によって進められ、ピタゴラス数を使ったいわば神谷パターンなるものが知られている。今回の場合もできるなら神谷パターンを使いたいのだが、とりあえず、速やかに折れるパターンを手にいれるという目的では、ユニバーサル分子的な処理で左図の下側をまとめればよい。

[1048] ピタゴラス数 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/20(Thu) 03:33

http://club.pep.ne.jp/~asuzui/page9.html
(3,4,5)、
(5,12,13)、
(8,15,17)
(7,24.25)、
(20,21.29)

[1053] 無題 投稿者:タト 投稿日:2003/03/20(Thu) 12:20

3:4:5いいですよね。
領域が正方なので無駄が多いという唯一ともいえる蛇腹の問題点を上手く解消できるというのはすごい魅力です。

(あと、目黒さんがメモのところに書き込まれた60度蛇腹というのも気になるところです。)

[1054] A2さん 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/21(Fri) 00:08

> 神谷パターン、自分の作品にも試してみようと思います。
神谷パターンは非常に多くのパターンがあるみたいで、神谷さんはいろいろな作品に取り入れているみたいですね。
私も最近試しているのですが非常に有効そうな感じです。

[1056] タトさん 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/21(Fri) 01:36

確かに「領域が正方なので無駄が多い」ことが蛇腹の最大の問題点なんですよねー。
もっとも、それは別の場面では、蛇腹の最大の利点にと感じることもありますよね。
それが神谷パターンでは蛇腹のカドの領域の広さを折り手がコントロールするってことになるわけですからねえ。
初めて聞いた時は驚きました。

60度蛇腹は、正三角形の升目でも蛇腹的な折り方ができるということなんですが、ギザギザの縁とか折るのに良いかもと、ふと思いました。

[1057] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(1) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/21(Fri) 15:04

神谷パターンの出現がきっかけになって、現在では蛇腹におけるカド領域を効率的にパッキングする方法がいろいろ知られるようになりました。簡単に紹介してみたいと思います。

それにはまず蛇腹でカド領域を配置するときの基本事項である等高数の概念が重要になります。等高数に関しては[675] ジャバラ系折線構成のための折紙設計システム(17)付近を参照してください。

[1058] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(2) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/21(Fri) 15:25

まずは左図のような、長さ5のカドの領域について見てみます。
なお、左図下図は、長さ5のカドの領域を実際に折るときの折線です。

[1059] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(3) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/21(Fri) 15:37

では、左図の2つの方形領域を蛇腹として整合性を持たせつつ
効率よくパッキングさせてみます。
図中の緑色の円は長さ5のカドに対応する円領域です。

パッキングの際に2つの方形領域を重ねるときは、
(1)等高数が矛盾しないこと。
(2)緑の円領域が重ならないこと

の2条件が必要です。

[1060] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(4) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/21(Fri) 15:55

左図のようなパッキングは[1059]の2条件を満たしますから、可能です。実際の折線は左図下図になります。

[1061] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(5) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/21(Fri) 16:12

また、別のパターンを考えてみますと、左図のようなパッキングも[1059]の2条件を満たしますから、可能です。
実際の折線は左図下図になります。
なお、左図上図で等高数の一致を考える際は、重ね合わせた後の領域の外周部だけ考えれば十分です。

[1062] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(6) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/21(Fri) 16:27

これまでのことから、2つの方形領域(ともに長さ5のカドに対応)を蛇腹として整合性を持たせつつ効率よくパッキングさせるには左図のようなパターンがあることが分かりました(これらのパターンは非ピタゴラス的です)。
これらの例では、2つのカドの間に帯領域はありません。

次に、2つのカドの間に帯領域がある場合について考えてみます。(続く)

[1063] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(7) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/21(Fri) 17:04

[1062] の図右下のパターンの折り方を示しておきます。

[1065] あと 投稿者:タト 投稿日:2003/03/21(Fri) 19:50

2x4だけ重なるこんなパターンもありますよね。
このパターンだと3:4:5蛇腹では効率が最大になると思います。

[1066] タトさん 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/21(Fri) 20:06

ほんとだ!このパターンですね。
思いっきり見落としていました。
一番おいしいパターンなのに見落とすなんて、、、鬱。

[1067] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(8) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/22(Sat) 01:54

2つの方形領域(ともに長さ5のカドに対応)の間に幅1の帯領域がある場合について考えてみます。
まずはどのように帯領域を表すと合理的かを考えてみます。

左図には黄色に塗ったマスが2か所ありますが、このマスは帯領域に対応して付け加えられたものです。
なぜ、このようなマスを付け加えるかというと、「黄色に塗ったマスの部分は、帯領域によって常に占められているはずの場所である」からです。

[1068] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(9) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/22(Sat) 02:13

帯領域の表しかたが定まったら、次は等高数を矛盾なくすることについて考えましょう。

黄色のマスは帯領域なわけですが、帯領域を垂直に横切る線上では等高数は変わらないということに注意してください。

そうすると左図の重なりパターンでは、矛盾のない等高数のつけ方として(A)、(B)、(C)の3種類のタイプがあることになります。

(A)や(B)の青の太線は、等高数が0の線を表しています。
(B)や(C)の黒の太線は、等高数が1の線を表しています。

[1069] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(10) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/22(Sat) 03:09

[1068] では矛盾のない等高数のつけ方として3通りが可能であると書きましたが、実際はどれかひとつの折り方ができると、残りの2通りに簡単に変換できることがほとんどですので、特に、問題がない場合は、(A)タイプの表し方(等高数0の太線を2本描くタイプ)をするようにします。

ちなみに[1068] 上図を実際に折る時の折線は左図のようになり、これは思いっきりピタゴラス的です。

左図下図は横分子分解したものです。
ピンクの太線が横分子の境界線です。
通常、横分子の境界線は赤の太線で描いていますが、この図では
山折線を表す赤の細線とまぎらわしくなるため、あえてピンク色にしています。

帯領域の存在がはっきりと見られます。

[1070] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(11) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/22(Sat) 03:36

可能なパターンをシラミつぶしてみる(その1)。

円領域間には幅1の帯領域が入るスペースが必要であることを念頭において見てください。

[1071] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(12) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/22(Sat) 04:03

可能なパターンをシラミつぶしてみる(その2)。
どうやら幅1の帯領域の挟まる場合の重なりパターンはこれで全部みたい。

[1072] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(13) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/22(Sat) 04:07

結局、2つの方形領域(ともに長さ5のカドに対応)の間に幅1の帯領域がある場合の重なりパターンは全部で5通りみたいです(見落としがなければですが)。

[1073] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(14) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/22(Sat) 04:13

ちなみに、ここの左図のようなパターンは、領域の干渉が避けられないため、折れません。

[1074] 蛇腹におけるカド領域の効率的パッキング(15) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/22(Sat) 05:54

[1071] の左図も領域の干渉が避けられないので不可ですね。
ということは可能なパターンは4通り。

[1091] 8-1-8系 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/23(Sun) 15:30

ちなみに、8-1-8系のパッキングでは、この図のように、8-15-17のピタゴラス数を使ったパッキングが可能なのだが、今回のクモの設計では出番はなさそ
う、、、。

[1092] 蛇腹方形領域の重なりの表し方 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/23(Sun) 17:12

2つの方形領域が重なるパターンについて、一応、ここでは以下のように記述することにします(3つ以上の方形領域が重なる場合とかもありますがそれは置いといて、、、)。

カド長さ:帯領域の幅:カド長さ_(重なりの長方形の縦:重なりの長方形の横)

ちなみに[1091]の図をこの方式で表すと、

8:1:8_(1:8)となります。

()の中は8:1でもよさそうだが、原則として小さい数字を前に出すことにします。
また、2つの方形領域のカド長さが異なる場合も、原則として小さい数字を前に出すことにします。

[1093] 蛇腹方形領域の重なりが可能かどうかの判定式 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/23(Sun) 17:54

a:b:c_(d:e) で表せる蛇腹方形領域の重なりの場合、これが可能かどうかの判定式Dは[1073] の図と同じように考えて、

H=(a+c-d)(a+c-d)+(a+c-e)(a+c-e)-(a+b+c)(a+b+c)

となります。

H>0 の場合 このパターンは可能です。
H=0 の場合 このパターンは可能です。
H<0 の場合 このパターンは不可能です。

[1094] 蛇腹方形領域の判定式 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/23(Sun) 17:55

[1093] とまったく同じことなのですが、Hを簡単に書いてみます。
a+c=L とおくと、

H=(L-d)^2+(L-e)^2-(L+b)^2

なお、^2 は2乗を意味します。

[1102] 5:0:5_(1:3) の折り方 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/25(Tue) 01:19

[1061] で示した5:0:5_(1:3) の折り方ですが、別のパターンとしてピタゴラス数で折るパターンがあったので示しておきます。他のパターンもありそう、、、。

[1108] 蛇腹の等高数に関する法則(1) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/25(Tue) 18:20

一般的な90度系の蛇腹では(とりあえず方形領域の重なりとかは考えないとして、、、)、等高数に関して以下が成り立ちます。
なお、このとき一つの升目の一辺の長さを1としておきます。

---------------------------------------------------
適当な二次元直交座標をとり(要するに普通の方眼紙みたいな座標をとるということです)、x座標もy座標も整数となる点をつかって蛇腹の展開図を描いたとします。
このときx座標もy座標も整数となる点として、点Aと点Bの2つをとります。そして点Aと点Bの間には幅1の帯領域がN本あるとします。
点Aの座標を(Xa,Ya)等高数をTaとし、
点Bの座標を(Xb,Yb)等高数をTbとします。
このとき、
Xa+Ya+Ta+Xb+Yb+Tb+N は偶数となります。

(証明は、等高数は帯領域を横切ったときだけ偶奇が変わることを念頭に、点Aから点bまで移動するのに、何辺分(この1辺とは、升目1辺分のこと)移動するかを考えればわかります。

[1109] 蛇腹の等高数に関する法則(2) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/25(Tue) 18:28

[1108] の便利な応用としては、以下のようなこともいえます。

蛇腹展開図上に
方形領域A(中心点の座標(Xa,Ya)、カド長さRa)と、
方形領域B(中心点の座標(Xb,Yb)、カド長さRb)と、があり、その2つの方形領域の間には幅1の帯領域がN本あるとします。
このとき、Xa+Ya+Ra+Xb+Yb+Rb+N は偶数となります。
この法則はコンピュータで蛇腹展開図の折り畳み可能性を判定させるときの基本式になります。
証明は[1108] と同様ですが、いまの場合の証明をする場合は、帯理論によって、方形領域も帯領域の集合体として扱ってください。

[1110] 蛇腹の等高数に関する法則(3) 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/25(Tue) 18:34

[1108] を応用すれば以下の簡単便利な法則が出てきます。

「a:b:c_(d:e)系の方形領域の重なりを考える際に、可能なパターンでは a+b+c+d+e は偶数になる。」

これは、[1108] が方形領域の重なりが起きる場合でも成り立つからです。

[1111] a:b:c_(d:e) で表せる蛇腹方形領域の重なりが可能となるための条件のまとめ 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/25(Tue) 18:47

くどくなりますが [1093][1094][1110] をまとめておきます。

a:b:c_(d:e) で表せる蛇腹方形領域の重なりが可能となるためには以下の2条件を同時に満たすことが必要です。

(1)、 H=(a+c-d)^2+(a+c-e)^2-(a+b+c)^2 が0以上になる。(ここで、^2 は2乗を意味する。 )

(2)、a+b+c+d+e が偶数になる。

[1112] 続 5:0:5_(1:3) の折り方 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/25(Tue) 21:29

[1061][1102] で示した5:0:5_(1:3) の折り方ですが、別のパターンを示しておきます。これは点対称的で、中央の1升が蛇腹の広がりを抑える機能を持ちうるので結構使えるかも。

[1113] 続続 5:0:5_(1:3) の折り方 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/25(Tue) 21:35

さらに5:0:5_(1:3) の別の折り方です。これもピタゴラス三角形を4つ使っていますが、少しわかりにくいので、図の左上にその4つのピタゴラス三角形を黒線で描いておきます。
2つのピタゴラス三角形が一部重なっています。

こういったピタゴラス三角形を重ねるパターンもオリジナルは神谷さんです。

[1114] やっと消化したと思ったらまた大量投稿が… 投稿者:S太郎 投稿日:2003/03/26(Wed) 12:54

すげーなぁ(そればっかだ)

神谷パターンは本当におもしろくて画期的ですね。わたしもいろいろ折ってあそんでます。
ピタゴラス三角形を使うパターンが整合性のある比になるのは、内心(図の赤い点)が必ず格子点と一致する(内接円の半径が整数になる)のが理由のようですね。
googleのキャッシュに証明があったのでのせときます(編注:元のURLでも見られるようなので書き換えました)。

http://micci.sansu.org/toukou/toukou-001-ans.htm

あと、内心から斜辺に下ろした垂線も斜辺を整数比に分割するというのもなんかに使えるかもしれませんね。
これは図の下のようなパターンを考えれば直感的に納得できます。

[1113]のようなパターンは私も考えてたんだけどなあ。でもほかにもありそうだからまた考えてみよっと。

[1116] S太郎さん 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/26(Wed) 20:12

神谷パターン面白いですよね。パズル的要素もあって私も最近は時間が有るといつも折ってます。

私も内心の半径が整数になる点が気になっていたので、googleのキャッシュの証明はとても参考になりました。

蛇腹に関しては、いずれ、折りパターンのデータベース化をしたいと思っています。S太郎さんの方で、よいパターンを見つけられましたら、ぜひご協力のほどお願いいたします。

蛇腹にかんしては、技法的な観点から見ると、この数年でいくつかの重要な新技法が登場したと思っています。
具体的には、神谷パターンや拡張蛇腹や横分子蛇腹法(我田引水みたいで恐縮ですが)などです。
そして、これらの技法を統一的に解釈する概念として等高数が非常に役立ちそうな感じがしています。

ご存知のように蛇腹法の場合、縦分子分解が多くの場合に使い物になりません。そこで縦分子に変わるものとして等高数が用いられるわけです。
ひとたび蛇腹で等高数が使えるとわかれば、22.5度系や任意角を用いる円領域分子法系では等高数は使えないのかという話になりますが、どうやら任意角でも等高数は非常に有効のようです。

拡張蛇腹は、蛇腹系特有の技法と思われていたものが実は任意角系でも実現できるという、重要意味を持っていますが、これにも等高数が使えそうと考えています。

[1117] 拡張蛇腹と等高数 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/26(Wed) 20:59

左図はS太郎さんのクモ5の拡張蛇腹の部分を使わせていただいています。
下の図は、拡張蛇腹の部分を横分子分解して、横分子の境界線上に等高数0を示す青点を打ったものです。
横分子として、「方形領域や三角形領域が混在する系でも、等高数さえ一致させれば、蛇腹と同じ様に、横分子の自在な配置が可能になる」ということが拡張蛇腹の等高数を用いた定義になるかと思います。そしてこのことは、S太郎さんが拡張蛇腹で主張されたように、任意の多角形領域で成り立つみたいです。

[1118] すごいですね… 投稿者:タト 投稿日:2003/03/26(Wed) 22:16

3x3を削った形がぎりぎりで条件を満たさないのが残念です。 ちょうど領域の中心(A2さんの「極配置」というのはこれのことでしょうか?)が45度に並ぶので正方形中に配置するときに有効な気がしたからです…。

3:4:5蛇腹のとき「折りたたみ可能な条件」という観点から考えたとき重要になるポイントになる気がしました。
これは5:12:13とか他のピタゴラス数でも同じことが言えます…。

( 個人的には
tan22.5°二つ

1/3と1/2
または
1/5と2/3
にかえているというイメージを持っています。
)

[1120] タトさん 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/27(Thu) 16:02

>3x3を削った形がぎりぎりで条件を満たさないのが残念です。
まったくですよね。カド中心間の長さが0.1升目分足りないんですが、これは、いっそのこと、誤差の範囲と割り切って使ってしまうほうが、かえって面白いかも知れませんね。

tan22.5°二つというのは、面白い着眼点ですね。
私も考えてみようと思います。

[1121] 唐揚げにソースかけてる奴、どうかしてるよ 投稿者:S太郎 投稿日:2003/03/27(Thu) 16:41

私は、神谷パターンは蛇腹系で方形領域が重なるときに、「カド頂点を直線で結ぶという円領域分子法の基本操作」を使ったのち、拡張蛇腹で整合性を出した形、と捉えています。そのうえで、[1113]のような形は、等高数を鑑みつつ斜線の蛇腹をずらして結合した形とも解釈できそうですね。

>蛇腹にかんしては、技法的な観点から見ると、この数年でいくつかの重要な新技法が登場したと思っています。

禿同ですね。神谷パターンをとりいれれば、蛇腹系設計の自由度は飛躍的にあがると思います。

図は、(まあ、こんなことはマニアにはすでに了解済みでしょうが)神谷パターン(6:8:10三角形)における2つのカドの長さの相対比をどんどんずらして変形したものです。

ところで、、神谷パターンという呼び方は決定でいいのでしょうか。ピタゴラス数を使うものはピタゴラスパターンとか呼ぶ代替案も考えられますが。

[1125] 無題 投稿者:タト 投稿日:2003/03/27(Thu) 17:43

>>[1121] この考え方をしたことはなかったです…。
通常の蛇腹で頂点の位置は決まっているとき、パターンをいじることで領域の境界をずらすといういかにも蛇腹っぽい操作と対応しているように思われます…。

[1126] S太郎さん 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/27(Thu) 17:57

>私は、神谷パターンは蛇腹系で方形領域が重なるときに、「カド頂点を直線で結ぶという円領域分子法の基本操作」を使ったのち、拡張蛇腹で整合性を出した形、と捉えています。

なるほど、非常に興味深いです。
私も神谷パターンと拡張蛇腹の間には何か密接な関係があるとは感じていたのですが、そういう解釈は全然思いついていませんでした。また色々面白いことができそうな感じがしますね。

>ところで、、神谷パターンという呼び方は決定でいいのでしょうか。

うーん、どうなんでしょうねえ。この技法の命名権は当然ながら神谷さんにあるわけなので、今後の神谷さんの発表を待ってるところです。神谷さんのホームページでは「3:4:5系の構造を含んだ蛇腹」という表現がありますが、どうなんでしょうね。

[1127] タトさん 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/03/27(Thu) 18:19

>いかにも蛇腹っぽい操作と対応しているように思われます…。

ここ、すごく面白いところですよね。そもそも、蛇腹っぽい操作とはなんであって、それは、どういう条件で成立するかという問題と絡むと思います。

個人的には、蛇腹でしかできない操作なんてなくて、単に22.5度系では気付きにくいだけというような気がしていますが、、、 。

そういう意味でも蛇腹の技法開発は非常に重要だと感じています。
蛇腹では、22.5度系とかでは気付きにくかった折線の本質的な性質がさらけ出されていることがかなりあるような感じです。





[1214] >目黒様:連絡 投稿者:神谷哲史 投稿日:2003/04/16(Wed) 20:52

神谷です。御無沙汰しております。

ピタゴラスパターン(仮称)の研究、さすがです。ここまでくると実戦でも十分使いやすそうですね。

本題の方ですが、先程はうすのほうからメールにて御連絡させていただいた件、お忙しい中申し訳ありませんが、早急によろしくお願いいたします。

用件のみで失礼します。では。

[1216] 神谷さん 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/04/17(Thu) 01:23

お世話になっております。

とっくにばればれとは思いますが、当ページでやっている、ピタゴラスパターン(仮称)の研究は、ほとんど神谷さんからもらった展開図やパターン図にあったものの焼き直しです。 それでも多数のパターンをまとめておけば、新しく試す人のお役には立てるかもしれないと思って、いろいろなパターンをupさせていただいております。
蛇腹系の展開図に与える柔軟性が非常に魅力的で、私自身がぜひとも使いこなしてみたいと思っておりますし、、、

はうすへはメール返信いたしました。
もし届いていないようでしたら、また御連絡お願いいたします。

[1217] 仮称 投稿者:S太郎 投稿日:2003/04/17(Thu) 22:56

予想していたことですが、やはり神谷氏自身が記述で「神谷パターン」というのを使うのは抵抗があるようですね。(ここで周りが押し切れば「神谷パターン」で定着するんだろうけど)ピタゴラスパターンというのは誰でも思いつくようなネーミングですから、これで本採用なら私もうれしいことですのでどうぞ使ってください。

[1218] もちろん 投稿者:S太郎 投稿日:2003/04/18(Fri) 12:29

それ以外の命名があればそれも楽しみです。

[1219] 仮称 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/04/19(Sat) 01:05

神谷さんがピタゴラスパターン(仮称)というなら、その名称を当方でも使わせていただきたいと思います。

ただ、ピタゴラスパターンという名前には少し引っかかるところがあります。
それは、

この技法のベース開発は神谷さんの寄与が100%であること、

オリジナリティーが非常に高いこと、

この技法はメインは神谷さんの折線パターン開発であって、ピタゴラスの三角形との一致はその結果がそうであったということで、ピタゴラスの三角形の性質が世に知られていようが、いまいが、この技法は神谷さんによって開発されたであろうこと、

などを考えると、もしこの技法に人名がつくとしたら、神谷さんしかいないとは思ったりするわけです。
ただ何しろそのご本人がピタゴラスパターンというなら、そりゃピタゴラスパターンなわけですが、、、
あと神谷さんのホームページで使われている「3:4:5系の構造」という呼び方もよさそうな感じですね。

[1231] 仮称 投稿者:小松英夫 投稿日:2003/04/22(Tue) 01:34

ぼくも「神谷パターン」はナイスネーミングだと思ってます。唯一の気掛かりは、今後神谷さんが他の画期的なパターンを考え出した時のことを考えると今使ってよいものだろうかという(笑)。

案としては「ピタゴラス数パターン」ってのもありでしょうか。語呂がちょっと悪いかな。

それにつけても我が身を省みれば、蛇腹の経験値が設計的にも折り手としても少ないという事実。
蛇腹に未来を感じ取れなかったぼくは、見る目がなかったのか‥‥(´・ω・`)

[1233] 仮称 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/04/22(Tue) 23:41

技法の名前と言うのは、開発した方の意向を尊重すべきだとは思っているのですが、場合によっては、別の人が開発者を明示する意味で開発者名を冠した呼称をつかうこともある程度は許されるかなとも思います。

当ページでは神谷さんの使用している名称を優先しますが、神谷パターンという名称も場合によっては使わせていただきたいと思っています。もちろん、神谷さんからのクレームが無ければ、という条件付きですが、、、。

[1243] 神谷パターン…… 投稿者:神谷哲史 投稿日:2003/04/24(Thu) 20:02

そうですね、神谷パターンで問題ないのかも知れません。
ということで神谷パターンでOKです。

ただ、自分の名前が入っているのは、やはり少し照れますね。

[1248] 神谷パターン 投稿者:めぐろ 投稿日:2003/04/25(Fri) 14:19

神谷さん御本人からの同意も得られましたし、当ページでは神谷パターンで統一させていただきたいと思います。

S太郎さんも、コメントされていますが海外とか事情を知らない人に説明する場合とかもわかりやすいと思います。
神谷さんの開発したナニナニパターンと言うよりは神谷パターンと言った方がずっとすっきりしていますし。


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